知床世界遺産センターホーム

HOME > NEWS > 世界情勢と世界遺産~シリアの世界遺産消失に思うこと~

世界情勢と世界遺産~シリアの世界遺産消失に思うこと~

本日、10月1日の読売新聞2面にて「世界遺産の市場焼失」との見出しが有り目に留まった。
昨年から続く、シリア政府と反政府軍の内戦の影響で出火した火災が「古代都市アレッポ」のスーク(市場)に広がり1000件あまりの店が破壊されたとのことだった

世界遺産ではないが、
イスラム教の予言者ムハンマドの"不品行"を故意に描いた事がもとで、リビアのアメリカ大使が惨殺される事件があった。
アジアでは、多くの中国人や一部の韓国人が「反日/愛国」を叫び暴徒化し、日系企業や日本大使館がある建物が襲撃された事件は記憶に新しい

 当館では、知床に住まう生き物・自然環境に加えて、知床を行き交う渡り鳥、海洋哺乳類、サケ・マス類や流氷などのあらゆる要素をご案内するために、知床を取り巻く地域・自然を衛星写真でご案内している(下記衛星写真参照)。 PA010003.JPG多くの方は、知床に多大な恵みを及ぼしている流氷形成や生物多様性についてより、渦中の領土問題・北方領土の話しが中心となってしまう。
近年の政治、外交の滞りを見ているとしようがないのかもしれないが・・・

もちろん、歴史をさかのぼり、世界の国々や地域に軋轢があり文化、経済に影響が出てしまうことはあるだろう。
しかし、世界遺産の登録・推進を行うユネスコ(国連教育・科学・文化機関)のコンセプトは
「戦争は人の心の中に生まれるものだから、人の心の中にこそ、平和の砦を築かなければならない」とうたっている。
世界遺産に登録されている「文化遺産」は、世界各地の文化の象徴であり民族のアイデンティティでもある。「自然遺産」は、人類にとって普遍的な自然環境や生物多様性、生態系を登録している。
文化遺産、自然遺産のいずれも不動産であり、私たちの文化、教養、経済に欠かせない資源でもある。

私たちの文化や生活は、自然環境があり、そこに生活する種社会・人間社会が文化をつくり、歴史・価値となり文明となった事を強く心に抱き、例えば世界遺産という視点から保全や交流にもっとエネルギーをそそいでもよいのではないだろうか

 

(担当:イナバアヅサ)

 

記事掲載日: 2017/10/06  カテゴリ: NEWS