知床世界遺産センターホーム

HOME > 知床自然情報 > 夕陽が私に問いかける

夕陽が私に問いかける

 

 

sunset48.JPG 48 4.JPG

僕らはみんな生きている 生きているから歌うんだ

僕らはみんな生きている 生きているから悲しいんだ

手のひらを太陽に透かして見れば

真っ赤に流れる僕の血潮

 

やなせたかしさんの「手のひらを太陽に」の歌詞です。

 

最後にでてくる「血潮」の意味を辞書で調べると 

「潮のようにほとばしり出る血」と載っていました。

どういう意味だろうと

もう少し調べてみるととても興味深いことがわかりました。

 

人間は赤ちゃんのときにお母さんのお腹の中の羊水という海に抱かれ

その中でまるで魚のように呼吸をし、体の外も中も羊水に満たされながら

次第に爬虫類、哺乳類へと進化の過程を再現し

ヒトとして海の水を抱えたまま外界にでてきて

残った羊水は血液に吸収される。

 

脊椎動物は海から陸へ上陸するとき

その海の水を「命の水」として持ってあがった。

つまり、動物の血液は、海の水からできたものである、という説です。

 

大きな海に沈みゆく真っ赤な夕陽を見たときになんとも表現できない

愛おしい、熱い感情が胸にこみ上げるのは

こういうことだったのかな、と納得できる一説だと思いました。

 

私にとって、毎日感動と癒しを与えてくれる知床の夕陽を眺める時間は

人間とは、自然とはなんだろうと考えさせられる時間でもあります。

 

 

ミミズだって オケラだって アメンボだって

みんな みんな 生きているんだ 友達なんだ

 

 

私はこのシンプルでストレートな歌詞が

人間社会と自然・地球を、見事に人間に問いかけているメッセージに聞こえてならないのです。

 

シンプルなことなのにややこしいことってこの世界にはたくさんあると思います。

もしかしたら、シンプルなことをややこしくしているのは我々人間なのかもしれません。

 

世界自然遺産知床の夕陽は私に優しく強くそう問いかけるのです。

  sunset48 2.JPG

<夕陽台より 2011/4/7 17:45  左:オロンコ岩 右:三角岩>

(担当:生花/Miharu)

記事掲載日: 2018/07/25  カテゴリ: 知床自然情報