魚類
【カラフトマス】サケ科 英名:  Pink Salmon
知床を代表する生き物のひとつです。オスは背中が大きく盛り上がるという特徴から背っぱりマスとも呼ばれます。体の背側や尾ビレ、脂ビレに大きな黒点があるのが特徴です。ほとんどが2年で回帰し、母川へ戻る習性がそれほど強くないため、驚くような小さい川にも遡上していることがあります。ヒグマなど山の生き物の重要な餌であり、海でたくわえた栄養を山へ運ぶ、知床の生態系に欠かすことのできない重要な役割を果たしています。夏の終わりが近づくと、知床半島の多くの河川で遡上する姿を観察することが出来ます。通常は8月中旬から9月末が見頃です。サケと同様、半身を鉄板で焼く「ちゃんちゃん焼き」は、北海道の郷土料理です。
【シロザケ】サケ科 英名: Chum salmon, Dog salmon
北海道を代表する魚のひとつです。海洋生活期には、体の背部は青黒色、体側は銀色、腹部は白色で、背部やヒレに黒点はありませんが、成熟するにつれて体は黒ずみ、体側に赤、黄、紫色などが混じった模様が表れ、両顎の歯が丈夫になるなどの変化をみせます。川で生まれて海へ下った後は3〜5年で帰ってきますが、戻ってくるのは4年魚が最も多いようです。成長段階や漁獲時期などにより様々な別称があり、アキアジ、ギンケ(銀毛)、ブナ、ホッチャレ、トキシラズ、メジカ、ケイジなどと呼ばれます。羅臼町では、9〜11月に羅臼川、春苅古丹川などの大きな河川で遡上する姿を観察することができます。カラフトマスと同様にヒグマやシマフクロウ、ワシ類などの貴重な餌で、知床の生態系に欠かすことのできない重要な役割を果たしています。
【ホッケ】アイナメ科 英名: Arabesque greenling
   北海道のほぼ全域で採れる魚のひとつです。体は細長い紡錘形で、尾ビレが二股に分かれています。体色は稚魚期から若魚期にかけては青色で、成魚期には背部が茶褐色から黄褐色のまだら模様になります。産卵は9月中旬〜12月中旬。成魚はおなじ場所にいることが多いですが、仔稚魚期から未成魚期にかけては比較的広範囲な回遊をします。ホッケは成長によって呼び方が変わり、稚魚期から着底前までの表層回遊期はコバルト色の体色から「アオボッケ」、着底してから1歳までの未成魚は「ロウソクボッケ」、1歳半の春に餌を求めて沿岸に接岸するものを「ハルボッケ」、岩礁周辺に定着するようになると「ネボッケ」と呼びます。
【スケトウダラ】タラ科 英名: walleye Pollock、Alaska Pollack 
  通称「スケソ」「スケソウ」と呼ばれる魚。 細長い体で、目と口は大きく、下顎が上顎より前に出て、下顎のひげはない(又は、極めて小さい)ことで他のタラ科の魚と区別します。成魚は冬から春にかけて産卵場所に集まり、夏から秋に餌を探すために分散して回遊します。成魚ではオキアミ類などのプランクトンのほか、魚類、イカ類なども捕食します。親が子どもを食べる「共食い」の習性ももちます。1尾のメスが約1ヵ月にわたり数日おきに複数回に分けて卵を産むため、群れとしての産卵期は4ヵ月と長期にわたります。すり身やかまぼこの原料、卵巣はたらことして利用されています。羅臼では刺し身や開き干しなどでもたべられています。
【ソウハチ】カレイ科 英名: Pointhead flounder
  体はひし形に近い長楕円形で、頭の上部にある左目は目がない方の体側からも見ることができます。水深数m〜250mの広い範囲に生息していますが、時期によって成魚と未成魚、オスとメスが別々に分布するのが特徴です。餌を探す時期には成魚・未成魚やオス・メスが同様に生活しますが、産卵が盛んになる6〜7月下旬になると、先にメスの成魚が岸側に寄り始めて、メスの生殖巣が成熟する頃にオスがやってきて産卵を始めます。
【キチジ】フサカサゴ科 英名: Channel rockfish,Bighand thornyhead,Kichji rockfish 
   朱赤色の体や頭部の鋭いトゲ、大きな口と目が特徴で、深海性ですがうきぶくろがありません。水深150〜1200mの大陸棚斜面に生息し、小型魚は浅いところに、大型魚は深いところに多くみられます。大きな回遊はせずに季節的な深浅移動を行う程度で、岩礁域に定住する傾向が強くみられます。産卵期は2〜5月で、ゼラチン質に包まれた卵を産みます。漁獲量は減少傾向にあり、それに伴って魚体も小型化しています。「メンメ」「キンキ」とも呼ばれている脂ののりが非常に良い魚で、刺し身や一夜干し、煮物にして食べられます。羅臼ならではの食べ方に、湯煮(ゆに)といわれるものがあります。
【スルメイカ】アカイカ科 英名: Japanese common flying squid 
   外套膜(内臓を覆う部分)は筒型で中央部がやや太く、後方がしだいに細くなり、後端はとがっています。腕の長さは外套長(外套膜の長さ)の約半分で、吸盤が2列になっています。生まれた時期の違いから、秋生まれ群、冬生まれ群、夏生まれ群の3系群に分けられ分布しますが、北海道近海には産卵場がないため、餌を探すために来遊します。根室海峡に回遊するスルメイカの多くは冬生まれで、餌を求めて北上し、その寿命を終える冬を前に、根室海峡に到達します。全国からイカ釣り漁船が集結し、その漁火は人工衛星からとらえられるほど。羅臼の秋の風物詩です。
【エゾバフンウニ】オオバフンウニ科 英名: short-spined sea urchin 
  殻はまんじゅう型、トゲは5〜7mmと短いのが特徴で、体の色は一定せず、灰褐色、黄褐色、暗緑色のものが多くみられます。通常、身といわれ食用にされるのは卵巣の部分で、鮮やかなオレンジ色なのが特徴です。沿岸に分布し、潮間帯から水深50mまでの岩礁域などに生息します。産卵期は6〜10月頃です。雑食なので何でも食べますが、食べる餌によってウニ自体の味も変わってきます。特に、羅臼昆布(オニコンブ)や利尻昆布を食べて育ったエゾバフンウニの味は絶品といわれています。羅臼では1月中旬から6月下旬、主にたも採り漁で漁が行われます。通称「磯船」という小さい船で出漁し、箱メガネで海中をのぞいて網がついている棒でウニをすくって採取する漁法です。
 【オニコンブ】コンブ科 英名: kelp(コンブ)
   成長した葉はささの葉状で、長さは通常1.5〜3mほどになり、幅は20〜30cm、ときには50cm以上になって中央部よりやや下が最も幅広くなります。茎は円柱状で長さは6〜10cm、直径は8〜15mmで、上部は次第に偏平となって葉部につながります。主産地が羅臼町のため「羅臼昆布」とも呼ばれます。羅臼にはオニコンブの他に、リシリコンブ、カラフトトロロコンブなどが生育していますが、コンブ漁の主流はオニコンブ(羅臼昆布)漁です。
 
   

知床世界遺産 知床国立公園 ルサフィールドハウス
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