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8/17~19の知床岳巡視 8/17~19に知床岳巡視を実施しました。 入念な計画を練ったとしても、必ずしも計画通りに行くわけではありません。 安全のためには、余裕を持った行程を組むことが大切でしょう。
1日目、ガスの中歩き、知床沼に到着。 雲が切れ水面には夕陽が映りキラキラと輝いていました。 深夜、天気予報から一変し突然の大雨と風。 翌朝には雨は止んでいましたが、一面の霧。 天気の変化を見ながら、出発時間を変更しました。 雨滴の付いた植物は美しいと思っているのもつかの間。 濡れた植物を漕ぎ分け歩くと全身ずぶ濡れ。 体力、気力共に消耗します。休憩すると濡れた体はあっという間に冷えていきます。 8月といえども、念には念を!知床半島、山であっても海岸線であってもライトダウン等暖かな装備は持っていた方が良いでしょう。 雨、風に晒されると夏であっても低体温症になる可能性は十分にあります。
藪を漕ぎ、ハイマツを漕ぎ、道なき道を進みます。
稜線上では強風にさらされるも、風で雲は流れ一面の雲海に!
知床岳から知床沼までの帰路は前日の雨の影響で水を満々と蓄えた地塘群が見えました。 巡視中、進むたびに変わりゆく植生や景色に知床の奥深さを感じ 水の冷たさや歩くと、ふと香る花の香りに疲れた気持ちも癒やされました。
そして、よく見ると様々な生き物やその痕跡を発見することも。 森林を抜け一安心。ということもなく最後まで気を抜くことは出来ません。
大きな荷物を背負って大きな岩場を下り、西陽当たる石浜を歩くのです。 カモイウンベ地区に辿り着き、昆布漁を営む番屋の方に元気をもらい、ラストスパートです。 総歩行距離29.9km2泊3日の知床岳巡視は足に沢山の青たんを作りながらも無事に終えることが出来ました。
最後に・・・ 天候により、水分摂取状況も大きく変わります。 山に登ると水がどこでも採れるわけではありません。 今回の巡視中は雨で小沢に水が流れていましたが、夏期は取水地に関しても情報をしっかり得て下さい。 知床沼周辺は野営指定地がありますので、位置の確認もお忘れなく。
豊かに見える自然もダメージを受けると回復にはとても時間がかかったり、回復しないこともあります。
知床半島先端部地区をご利用の際は事前にルサフィールドハウスまたは知床羅臼ビジターセンターで情報収集をお願いします。 羅臼ビジターセンター http://rausu-vc.jp/2020/04/05/4113/ ルサフィールドハウス http://shiretoko-whc.jp/rfh/
羅臼自然保護官事務所 高林 |
記事掲載日: 2020/09/04 カテゴリ: NEWS |
知床世界遺産 知床国立公園 ルサフィールドハウス
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