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停滞


以下は6月8日~11日実施の知床岳巡視記録です。

●4月赤岩地区での、人につきまとうヒグマとの遭遇事例を受けて、知床半島先端部地区は現在も利用自粛要請が続いています。
●この先先端部地区の利用を計画なさるかたは必ずルサフィールドハウスへお越しください。

6月9日
3:36 日の出
4:00 起床

横着してテントの通気口からこっそり外をのぞき、手をヒラヒラ出してみる。
前夜の予想通りガスガスできわめて寒い。

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5時出発は断念し停滞。
8時、レンタルしてきた衛星携帯で下界と通信。

知床岳アタックは往復12時間を見込んでいる。すでにこの時間では厳しい。
明日の天気を確認し、延長・持ち越しの決定。

そもそも出発を2日延ばして今日に至る。標高1,200mの山に合計何日かかるんだ?




知床半島先端部の山のポイント(さらに海岸にもあてはまってしまう知床)

野営を伴うトレッキング、登山、シーカヤックは
予備日をたっぷりとって、計画を。


夏でも予備日1日では足りないくらい。悪条件につかまれば3日くらい動けないことも多々。
日程に押されて悪天候で突っ込むことはリスクを高めるだけだ。

当たり前のことを書いているが、最大限長い日程を組んできてほしい。

そして

知床沼~知床岳間は
往路と復路で時間の差異はあまりない。

帰りを見越して余力のあるうちに往路を切り上げる。




テント泊のお供:重すぎない文庫本。寝る読むの繰り返し。

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午後視界が明けてきた。

知床沼(南沼)から1132取り付きまでの湿地は
似たような風景が広がりトレースが縦横無尽である。昨年歩いていても記憶はおぼろげだ。

翌日の時間短縮のため偵察は極力実施がよいだろう。

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昨日は見えなかった知床沼と1132峰。奥の山塊左手が1243峰。

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ラジオ気象通報は毎日16j時、1回のみの放送。
高気圧が本州を覆っている。北海道、知床も圏内だ。

晴れよ続けと願いながら2日目を終える。

(知床財団イナバ)




 記事掲載日: 2020/06/19  カテゴリ: NEWS
   

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