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ヤブにまみれて2020


ルサ開館とほぼ同時の実施となりました、
暑いと寒いの繰り返しが6月になっても続いている最中の今年度の知床岳巡視。

何しろ情報量が多い!ゆえ複数回に分けて投稿いたします
(まとめるのが下手なだけであるがご了承の程)。

4月、赤岩地区での、人につきまとうヒグマとの遭遇、クマスプレーによる撃退事例を受けて
現在も、知床半島先端部地区は利用自粛要請が続いています。

山海に出でたいみなさまの念願が早くかなえられますよう。

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さて知床のような土地にいると、必然的におなじ山に何度も行くわけですが、

一度としておなじものはありません。
とくにテント泊を伴うような山行は、必ずといっていいほど何かしら「予想外の展開」があります。


6月上旬、知床半島先端部の山のポイント(さらに海岸にもあてはまってしまう知床)

まだ 寒い!!夏山と思って浮かれて準備は落とし穴

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6月8日、知床沼。標高たかだか900mの夕方、気温ひとケタ。

テント内「ストーブたきっぱなし」、
スタッフの着ている厚いダウン&テントシューズが物語る。

もちろん汗だくになる日もありますが...

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北風による低温が続き、野営してピークを踏むのは厳しいとの判断から、当初予定を2日順延。

それでも決していいとは言い切れない日程のなかで出発。
軽く汗ばむくらいの天候でスタートした初日、
行程の半分以上を過ぎた崩壊地まできてみれば雲行きが怪しい。

北西の風による低温とガス、ポロモイ台地のヤブ漕ぎで全身ズブ濡れメンバー、
野営指定地に着いて何より

「一刻も早くテント設営、速攻で入るべし!」

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対岸の1132峰もなにもあったもんじゃない、ただ波打っている知床沼は
初見ではその大きさもわからないだろう。

レインパンツも靴も手袋も、ぐしゃぐしゃ。明日までには乾かない。

2017年6月11日には低体温症による死亡事故も起きている知床岳。
どうも6月上旬は、春が明けきらず北風、低温...な状況がままありそうだ。

寒がりの自分はあるだけの服を着込んでシュラフで丸くなる。しかし足先が冷たい。
夜になって雨音。明日は厳しいな、そんな会話をしつつ寝る。

(知床であたたかいキャンプをしたことがないような?知床財団イナバ)







 記事掲載日: 2020/06/18  カテゴリ: NEWS
   

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