環境省 羅臼自然保護官事務所で行った知床岳巡視。3回に分けて現地の情報をお伝えしております。
今回は第2回目。知床沼から知床岳までの状況お伝えさせていただきます。
巡視2日目 天候:快晴
①知床沼から1132峰(5:30-7:20)
朝焼けに包まれた知床沼を背に知床岳へと向かいます。湿原を少し進むといきなりハイマツ帯(写真左)にぶつかりました。それを越えると今度は長い笹藪漕ぎ(写真右)。尾根沿いに出るまでは美しい景色に別れ告げ、進むことに集中。
②1132峰から1160地塘群(7:20-9:00)

結局1132m峰の尾根沿いもハイマツと笹藪漕ぎが続きました。さらに尾根を降りた後も笹藪を漕ぐことに・・・。そして辿り着いたのが池塘群でした。まさに山のオアシス。藪漕ぎで疲労した精神を回復し、知床岳へまた一歩足を進めます。
③1160地塘群から1243峰(9:00-10:30)
池塘群から藪を漕いで1時間半、ついに知床岳につながる尾根にとりつきました。写真は1243m峰から見た尾根の様子です。尾根の片側はポトピラベツ川に流れ込むように崩壊しており(写真左)、尾根はハイマツに覆われておりました(写真右、一番奥に見える頂が知床岳)。ここまできたら後は辿り着くのみ。
④1243峰から知床岳(10-30-11:45)

知床沼から6時間15分、ようやく知床岳に登頂です。ひたすら笹とハイマツを漕いでの登頂。体力もそうですが、精神力をすり減らす道中でした。山頂からは知床の先端部を岬まで一望することができ、後ろを振り向けば知床連山が半島の真ん中にそびえているようすを目の当たりにすることができます。大休憩をとった後、ハイマツ帯に足を踏み入れました。
知床沼から知床岳までの道中は笹の藪漕ぎとハイマツ帯を渡ることを繰り返します。ハイマツ帯は熱がこもるため、暑い日は熱中症に特に注意が必要です。今年は雪が少なかったためか、水を汲める小さな沢(見つけにくい)はすでに干上がっており、途中水をくむことができませんでした。十分に水を確保してから挑む必要があります。
以上、知床岳までの巡視状況をお伝えいたしました。この後は知床沼に戻り1泊したのち1日目と同じコースで下山しております。
3回目は知床岳方面を利用する方々には是非知っていただきたい情報を掲載する予定です。是非、ご覧下さい。
環境省 羅臼自然保護官事務所