環境省 羅臼自然保護官事務所で毎年行っている知床岬巡視。今回は3回に分けて現地の情報をお伝えしております。
今回は第2回目ということで干潮時にのみ越えられる箇所についてお伝えいたします。
①トッカリ瀬

干潮時にはこのように見た目には何の苦労もいらない様なところですが・・・

少しでも潮位があがるとこの通り。足場が海に覆われていきます。因みに両写真とも干潮時に通過したときのもので、時間がずれるだけでかなり足場の状況が変わることが分かります。また、干潮時でも潮位があまり下がらない時があることはもちろん、波があると越えられないことも多々ありますので、天候判断は厳しく行うことをオススメします。
②剣岩

こちらは飛び石を踏むようなところではなく、干潮時は平らでなだらかな岩の上を歩くことができます。ただ、写真の足下をご覧頂くと分かるとおり、海藻が大量に繁茂しておりますので、滑らないようにある程度気を遣う必要があります。こちらも少し潮位が上がると・・・

このように海面が岩場を覆ってしまいます。浅いときでしたら長靴や沢靴を使用して通過することができますが、7月でも海の水は冷たいので注意が必要です。こちらも波が立っていると干潮時でも通過ができないことがあります。
③メガネ岩

こちらは洞窟を抜けて進む箇所になります。満潮時には穴が海水で満たされてしまい、通過が非常に困難となります。なお、写真右手に進むことができそうに見えますが、途中で岩場が急に落ち込み、へつることもままならない箇所に出てしまうため、利用することができませんのでご注意ください。
④近藤ヶ淵

今年は涼しい日が続いたため誰も利用しませんでしたが、近藤ヶ淵は高捲きではなく海岸沿いを利用して通過することもできます。高捲き側よりも30分ほど時間が短縮できるというメリットがありますが、干潮時でも15mほどの距離を膝上まで浸かって移動することになります。もちろん、波が高いときは使用することができません。また、先に述べさせていただきましたが7月を過ぎても海水温が低いため、よく考えてご利用ください。
以上、海岸編を送らせていただきました。他に何ヶ所もへつる箇所があり、こちらも干潮時には渡ることが困難になる場合もございますので、ご注意ください。
ーおまけー

知床の海岸線は石浜が続きます。大小様々な石が転がっており、うっかり足を取られると大変なことに・・・
環境省 羅臼自然保護官事務所