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HOME > NEWS > 知床岬巡視報告【6月20日~6月22日】 知床岬巡視報告【6月20日~6月22日】 環境省で毎年行っている知床岬巡視。 2泊3日、合計27時間の徒歩移動という厳しくも やりがいのある巡視を、今年も無事に終えることができました。
ここでは、巡視で得ました最新の知床岬情報を巡視日程に (1日目:相泊→滝ノ下、2日目:滝ノ下→知床岬までを掲載します。) トレッキングコースの危険個所の現状と計画の際の注意点に ~6月20日(土)くもり~ 巡視1日目(相泊 → 念仏岩) 5時00分:相泊出発 巡視開始! ここから長く厳しい知床岬への巡視が始まります。
最初に見えてきたのがカモイウンベ川。 先月までなかった橋が今ではご覧の通り。 今月ようやく架橋されたこの橋。 もう、足を凍てつくような冷たい水の流れる川に浸すことなく通ることができると思うと、嬉しい限りです。
↓架橋前 ↓架橋後
次に見えてくるクズレハマ川でも、橋が整備されており、沢を安全に渡ることができます。 ↓整備前 ↓整備後
7時00分:観音岩(高巻)
最初の危険個所。20mほどの垂直に近い岩場です。 ※ロープはついていますが、老朽化が進んでいるので、
←高巻(相泊側)の状況
↓上部は粘土質で手がかりがない。
8時20分:トッカリ瀬 干潮時には飛石を利用して通過することが可能ですが、満潮時には
10時20分:タケノコ 岩周辺の巨石地帯 人の背丈を越える巨石が多く、通過には体力とテクニックが要求される
←ルートを立ち塞いでいる巨石
↓降りる際は足場に注意!
13時10分:近藤ヶ淵(高巻、へつり)
高巻と海中へつりのいずれかで通行可能。 高巻は、脆い岩場と植物が茂る急斜面です。植物が茂る斜面では、 へつりは干渉時でも膝まで海中に没します。泳いで通行することも
↓高巻 ↓へつり(干潮時)
15時40分:念仏岩
歩き始めてから10時間40分でこの日の目的地に到着。 ↓念仏岩にある大洞穴で休息。
~6月21日(日)晴れ~ 巡視2日目(念仏岩 → 知床岬) 6時30分:念仏岩出発。
念仏岩(相泊側)。すぐに念仏岩相泊側の高巻に入ります。
↓念仏岩の高巻(相泊側)
念仏岩(知床岬側)。手をかけにくく、滑りやすい10mほどの垂直の
↓念仏岩(知床岬側)上からみた岩壁 ↓念仏岩(知床岬側)下から見た岩壁
7時50分:カブト岩(知床岬側の高巻) 標高差100mに及ぶ沢型の高巻です。 上部は土が露出した垂直に近い斜面で、年々洗堀が進んでいます。 必ず、トレッカー同士距離をとって行動し、特に大人数パーティーの場合は、 ↓カブト岩 ↓アンカーの取り付け例
10時10分:知床岬着 合計移動時間14時間20分。数々の危険個所を越え、知床岬に無事到着しました。 -------------------------------------- 今回掲載したものは、数ある危険個所の一部です。他にもメガネ岩のへつりや 知床半島先端地区利用の心得をよく読み、計画を立ててください。 ヒグマ対策についても詳しく掲載されているwebサイト「シレココ」も また、出発前にはルサフィールドハウスに来館していただき、現地情報の収集を なお、地図の配布は行っておりません。出発前には地形図(2万5000分の1もしく 「自分のことは自分で守る」ことが大前提となる知床岬トレッキング。
環境省 羅臼自然保護官事務所 アクティブレンジャー 宮奈
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記事掲載日: 2020/04/13 カテゴリ: NEWS |
知床世界遺産 知床国立公園 ルサフィールドハウス
〒086-1813 北海道目梨郡羅臼町北浜8番地 TEL:0153-89-2722