先端部地区の海岸ではクジラやイルカの漂着死体がしばしば見られます。
これらはヒグマの大好物。
過去には、大型クジラの周囲を何頭ものヒグマが、
数週間にわたり居ついているということもありました。
海岸部の石浜は狭く、巨岩や藪で視界も悪く、
ヒグマに出会っても、退避する場所がありません。
自分の行く手側にクマがいて、足止めを食らうこともあります。
このような場合、ヒグマがいなくなるまで待つ、あるいは、
山側に大きく迂回するなど、状況に応じた判断が必要です。
海岸線を歩くから地形図は必要ない、と思わずに!
思いがけず山や稜線を迂回することもあるのです。
ルサフィールドハウスでは地形図の配布、販売はおこなっていません。
各自で地形図を用意して、行きましょう。
知床半島先端部地区では、
あらゆるリスクに対応できるスキル、精神力が求められます。