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知床先端部地区に行かれる方へ

知床岬までの海岸トレッキングは、岩礁帯の海岸歩きです。もちろん登山道などない海岸ですし、また、岬までは多くの難所があります。その難所を突破していくためには、高い登山技術・判断力などが求められます。また、15㎏~20㎏の重い荷物を背負いながら約9時間~10時間を3日間歩けるだけの体力が必要です。

 

今回は、知床岬までの難所について、その一部を紹介したいと思います。

下の写真は通称「近藤ヶ淵」と呼ばれている場所です。

この場所は、ほぼ垂直な岩壁をへつり、必ず水没しなくては突破できない海岸側ルートと、急な海岸段丘を高巻く山側ルートとあります。

 

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(上の写真は、海岸側ルートへつりの様子)

 

海岸側ルートは、ほぼ垂直に切り立った岸壁をへつらなくてはならず、慎重に足場とホールドを選びながら進まないと本当に海に転落してしまいます。雨が降った後や波が高い時など岩壁が濡れていたら滑りやすくなりますし、さらに、重い荷物を背負っているためバランスを保つのがとても難しくなります。

 またこの海岸側ルートには、へつりだけでなく、たとえ干潮時でも必ず水に浸からなくては通過できない箇所も存在するため、事前の準備と確認が必要です。

 

 山側の高巻きルートは、一度山側に登り海岸線に戻るルートですが、海岸段丘の急斜面をトラバースしながら巻いていく道で、かなりの高さがあるのと、狭く崩れやすい道のため大変に危険な場所です。万が一、崖の上から滑落してしまったら命の保証はありません。

 

 

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(上の写真は、山側ルート高巻きの様子)

また、一部にロープが取り付けられていますが、取り付けられている場所が朽木であること・このロープに頼っての通過は極めて危険であることから、高巻きルートの利用はお勧めできません。

 

 

 下の写真は、コース終盤のカブト岩高巻きの様子です。

この場所は急な沢型地形となっていて、ロープなしで降りることは困難な場所です。最低でも50mロープが必要ですし、懸垂下降という技術も必要です。取り付けられているロープはありませんので、ロープを持参しなければ通過できません。

 

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上記の難所以外にも多くの難所があります。知床岬までのトレッキングのご予定のあるかたは、ぜひルサフィールドハウスにお立ち寄りいただき、レクチャーを受けるなど、情報収集・事前準備をした上でトレッキングに臨んでください。

また、上記難所などの情報以外にも、利用のためのルールが掲載されている「知床半島先端部地区利用の心得」があります。原文はルサフィールドハウスや、羅臼ビジターセンターでも入手できますが、より分かりやすくしたWEBページ「シレココ」もあります。知床岬トレッキング・知床沼,知床岳登山・サケ,マス釣りなどお考えの方は、必ずお読みくださるようお願いいたします。

 

知床岬まで道のりはとても険しく、困難を極めます。

その分、到着した時には大きな達成感が得られます。その経験と感動は他では得られない貴重なものです。皆さんも万全の準備をした上で知床岬トレッキングに望むようお願いいたします。

                                            (環境省 菅原)

 

 記事掲載日: 2016/11/01  カテゴリ: NEWS
   

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